夢想家の日曜日

化粧した男達に胸を鷲づかみにされてしまった

2018年に聴いた音楽まとめ

早いもので2018年もあと数時間で終わりですね。皆さまお元気でしょうか。

タイトル通り、2018年によく聴いたアルバムを新譜旧譜ごっちゃでまとめていこうと思います。
順不同ですが一応後の方になればなるほどよく聴いた…はず。

 


1. DEZERT「TODAY」


2018.08.08発売「TODAY」全曲試聴


Like:「蛙とバットと機関銃」「浴室と矛盾とハンマー」「沈黙」


激しい曲調と猟奇的な歌詞を武器とし、どこか密室系や蜉蝣を思わせる過去作から、良い意味で聴きやすく「わかりやすい」曲にシフトした意欲作。
個人的にはBRING ME THE HORIZONの名盤「Sempiternal」を思わせる。

 

 

2. dieS「VICTIM」


dieS 2nd ALBUM 『VICTIM』CMスポット①


Like:「SA.VA.GE-night slave-」「パブリックセックス」「innocent taboo」


ダークなエレクトロを聴きたい気分にピッタリはまってくれた一枚。
ときに絢爛、ときに淫靡な曲にまとわりつく低音ボイスがたまらない。
「SOUND MASTURBATION」も一緒によく聴いた。名盤。

 

 

3. THE NOSTRADAMNZ「It's a small world's end」


The Nostradamnz 「It's a small world's end」All songs trailer


Like:「さよならロックスター」「Rolling on」「Zombie world keeps singing」


dieSに引き続き、ネオトーキョーより池袋東口界隈からこの一枚。
レジェンドたちへのリスペクトと愛が満点の「さよならロックスター」の歌詞といい、これでもかというほど詰められた初期衝動が小気味よい。

 

 

4. sleepyhead「DRIPPING」


sleepyhead「DRIPPING LIMITED BOX」 teaser


Like:「MY FORTUNE FADED」「酩酊」「退行的進化」


「SuGのヴォーカル」という予備知識すら余計なものに感じてしまうマスターピース
聴くものを鮮やかな闇の中で酔わせてくれる。
今年はこのアルバムといい、先述のDEZERTといい、「脱V的アプローチによる音楽的再構築」が目立つ1年といえたように思う。

 

 

5. 清春「夜、カルメンの詩集」


清春「夜、カルメンの詩集」 MUSIC VIDEO


Like:「悲歌」「貴方になって」「シャレード


絶対的カリスマ・清春の円熟の境地を味わえる一枚。
不要な音を排除した空間で極上の唄が響く。

 

 

6. BUCK-TICK「アトム 未来派 No. 9」


BUCK-TICK - 2016年9月28日発売「アトム 未来派 No.9」ダイジェスト試聴トレイラー

 

Like:「cum uh sol nu -フラスコの別種-」「NEW WORLD -beginning-」「愛の葬列」


今年は私にとってBUCK-TICK元年。
「No. 0」も「十三階は月光」もよく聴いたが、BUCK-TICKをきちんと聴くきっかけになったこの一枚を選出。
「cum uh sol nu -フラスコの別種-」を聴いたときの衝撃は計り知れないものがあった。
あと「NEW WORLD -beginning-」は「ディケイド」のエンドロール的イメソンだと思っているのでディケイドのオタクは全員聴いてください。

 

 

7. cali≠gari「11」


cali≠gari / 娑婆乱打

 

Like:「吐イテ棄テロ」「娑婆乱打」「東京、40時29分59秒」


cali≠gariも今年はじめてきちんとアルバム単位で聴いたバンドの一つ。
豪華絢爛にして哀愁。そして狂気。これらが渾然一体となり、頭から尻まで流れるように展開される。
アルバム単位で音楽を聴く楽しさを教えてくれた一枚。

 

 

8. DALLE「AMBIVALENCE TO VIOLENTA」


DALLE 1st oneman gig "portrait of ambivalence to violenta" -Asphalt-

 

Like:「Witch Craft Pictures」「ICU」「Loyality」


下半期によく聴いた一枚。
冬の野を思わせるどこか凍てついた音の中、ryo氏の美しき咆哮が響き渡る。
来年はライブ行きたいですね。関西来てくれ…

 

 

9. the GazettE「NINTH」


the GazettE 『Falling』Music Video

 

Like:「99.999」〜「Falling -NINTH MIX-」「BABYLON'S TABOO」「裏切る舌」


あのthe GazettEが満を持してドロップしたアルバム。
「the GazettEにしかできないV-ROCK」というのをここまで体現したアルバムが出るとは完全に予想外。
今のthe GazettEに触れないのはもったいない。

 

 

10. emmurée「lightless.」


emmurée 5th album [lightless.] 全曲試聴Trailer


Like:「lightless -僕の夢-」「brand new world」「朧げに、猶予う。」


今年の夏はこのアルバムばかり聴いていた。
轟音の中、白い闇がどこまでも続く。
2018年に発売されたことを良い意味で疑ってしまう一枚。

 

 

11. the god and death stars「dawn of the god」

zoisite.shop-pro.jp


Like:「殆ど腐敗」「半分人」「emmny」


上半期はthe god and death starsだけ聴いていたといっても過言ではない。
どの音源もそれぞれ素晴らしいが、アルバムとしての流れが一番好きなのがこれ。
研ぎ澄まされた音像の中で光る卓越したメロディセンスがたまらない。

 

 

12. Pale Waves「My Mind Makes Noises」


Pale Waves - Eighteen

 

Like:「Eighteen」「Television Romance」「When Did I Lose It All」


V系界隈の一部で話題になっていた、という理由で聴いてみたこのアルバム。
アー写からのイメージとは全く異なるお洒落さに初めは戸惑ったが、何周かするうちに今年のフェイバリットアルバムへ急浮上。
音楽に純粋に身を委ねられる一枚。

 

 

13. PLASTICZOOMS「PLASTICZOOMS」


PLASTICZOOMS "VEILED EYES" OFFICIAL MUSIC VIDEO


Like:「Minds」「Smoke Motion」「Breitenbach」


間違いなく今年最も印象に残った一枚であり、下半期のエレクトロムーブメントの火付け役。
gibkiy gibkiy gibkiyとの対バンで観て以来、猛烈に聴きこむようになった。
エレクトロの煌めきとゴスの闇が驚くほど高次元で融合し、どこまでも心踊らされる。

 

 


今年はアルバム単位で音楽を聴く習慣がついたのが大きい一年でした。
Apple Musicには随分と助けられた一方、ストリーミング未配信の作品を求めてCDを買う量が増えましたね。CD棚のキャパが完全に足りねえ…

 

正直夏ごろに「ディケイド」を観る以前の記憶が怪しい上にそれ以降は完全に平成ライダー漬けだったので追えていない音源も多いです。the god and death starsとcali≠gariの新譜への言及がないのはそういうことです

 

昨年は「間瀬ギャになるとか完全に予想外でしたわ〜〜」という趣旨のことを発言した気がしますが今年は平成ライダーのオタクになるのが完全に予想外でした。
来年はどうなることやらさっぱり予想がつきませんが、最近の私がひたすら聴いている平成ライダープレイリストを貼り付けて〆としましょう。よいお年を。

 

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約10年ぶりに仮面ライダーを観た話 ——「仮面ライダー 平成ジェネレーションズFOREVER」によせて

これは、約10年ぶりに平成ライダーと再会した女の記録である。
映画本編や過去作のネタバレが含まれています。くれぐれもご注意ください。

 

2009年1月25日、日曜午前8時30分。

11歳、小学5年生の彼女は模試のために早起きする必要があり、支度をしていたリビングのテレビは6チャンネルを表示していた。
彼女の家はいつもそうだ。早起きした日曜日の朝に観るのは「ニチアサ」と相場が決まっていた。

 

1997年に産まれた彼女は、当たり前のようにニチアサの洗礼を受けていた。
セーラームーン」が放映されていた時期は眠い目をこすりながら6時30分に起きていたし、「かいけつゾロリ」は小学校でもブームだった。
スーパー戦隊シリーズは「タイムレンジャー」から始まり、「ガオレンジャー」や「アバレンジャー」はおもちゃも持っていた。
もちろん「おジャ魔女どれみ」も観ていたし、「明日のナージャ」のお箸は塾のお弁当箱にいつも入っていた。本棚には「ふたりはプリキュア」の映画のパンフレットが並べられていた。
仮面ライダーとて例外ではない。ソフビセット「新・栄光の10人ライダー」はずっと持っていたし、「アギト」のハンカチに至っては、ついこの間に家から発掘されてたいへん驚いたほどだ。

そんな彼女も成長するにつれてニチアサからフェードアウトしかかっていた。
仮面ライダーシリーズは「クウガ」から「カブト」までずっと観ていたにもかかわらず、いつの間にか日々の習慣から抜け落ちてしまっていた。
彼女も今となっては明確な理由を思い出せない。

 

しかし2009年1月のその日その時間、彼女は圧倒的な衝撃を受けることになる。
クウガが、アギトが、龍騎が、555が、剣が、響鬼が、カブトが、そして電王とキバが、同じ画面にいる。一堂に会している。
これまで彼女が観てきたすべてのライダーがそこにいた。一体何なんだこれは。

そう、それは「仮面ライダーディケイド」第1話。
突然現れたマゼンタ色の破壊者に魅せられ、彼女は2年のブランクを経て再びニチアサを観始めた。
「ディケイド」が半年ほどで終わってしまったのは彼女にとって予想外だったが、受験生の彼女は毎週日曜日に模試を控えていた。
ニチアサタイムは終わらない。
彼女はそのまま「W」を観始めた。
中学1年生になった夏休みの昼、高校野球の合間を縫って放映された48話を観た彼女は溢れんばかりの涙を流したという。


それでも、時間というのは確実に彼女を変えていった。
10代前半の彼女にとって、1年というのはあまりにも長すぎる期間だった。
やがて、彼女の情熱は小学6年生のときに出会ったあるアイドルに一心に注がれていった。
「オーズ」も「フォーゼ」も少し観こそすれ、ほとんど観ていないに等しかった。
彼女は、今度こそニチアサから離れてしまったのだ。

 

それから約10年が経った。
中学〜高校時代を経て、彼女は大学3回生となっていた。
ひょんなことからヴィジュアル系バンドの愛好家になった彼女は、バイトに勤しみながら月数回のペースでライブに通う生活を送っていた。いわゆるバンギャというやつだ。


2018年7月26日、その瞬間は唐突に訪れた。

 
毎年恒例、新ライダー発表。
偶然Twitterで宣材画像を見た彼女は、ある一点に目が止まった。
ディケイドがいる。
しかも、扱いが妙にデカい。

平成ライダー20周年記念作品、さらに平成最後のライダー。
平成ライダー10周年記念作品であるディケイドが何らかの重要な役割を果たす可能性は十二分にあった。
彼女は思わずTwitterでこうつぶやいた。

ディケイドとWで義務教育を終えたので新ライダーの10年前の自分が殴り込みに来た感に殺されそう

それから程なくしてAmazonプライム・ビデオに加入した彼女は、早速「ディケイド」の視聴を開始した。


結論から言おう。
めちゃくちゃハマった。いつの間にか自室にライダー関連本が増え、玩具の購入さえ視野に入れるようになった。
「ディケイド」放映当時はテレビ本編しか観ていなかったこともあり、「なんか尻切れトンボに終わった作品」というイメージが拭えず、本編のストーリーもほとんど覚えていなかった。
しかしどうだろう。予見されていた終末、そして「世界の破壊者」という自らのカルマに抗うかのように数多くの世界を「通りすがる」仮面ライダーディケイド、ひいては門矢士という男の物語に没入していく彼女がいた。
なかでも、ひときわ彼女を魅了したのが仮面ライダーディエンドこと、海東大樹だ。
朧げな記憶を辿っていくと、特定のキャラクターに入れ込むことがほとんどない彼女が唯一入れ込んだキャラクターであり、いわば「初恋のキャラ」といえる。今回「ディケイド」から観返したのも、この記憶がもとだった。(「W」は昨年のうちにたまたま半分ほど観ていたのもある)
改めて観ると、言動が気まぐれだろうと門矢士クソデカ感情マンだろうと「僕の行き先は僕が決める」「お宝のためなら命を賭ける」という美学を貫き通す姿がひときわ美しく思えた。パッと見馬鹿みたいだけど美学に殉じるキャラには弱えんだよ…


閑話休題
仮面ライダーディケイド」という物語については、また別の機会に語ることにしよう。
そんなこんなで、新番組「仮面ライダージオウ」の放映が始まった。
いわゆる「平成1期」と呼ばれるライダーについてはある程度の知識を持っていても、「平成2期」に関しては限定的な予備知識しかない。
彼女は初めて仮面ライダーを観た子どものような気持ちで、毎週の放映を心待ちにしていた。1年前になんとなくブログタイトル決めたときはまさかこんな形でタイトルの意味を回収するとは思ってなかったよ…

そして、彼女の期待は現実となった。

 
その完結編にあたる「MOVIE大戦2010」において、ディケイドというカルマから解放され、旅の中にこそある自己を獲得した男。そう、門矢士が帰ってくる。
2018年においても彼が旅を続けていることのなんと素晴らしいことか。祝え!
彼女が生まれて初めて購入した仮面ライダーのベルトは、ネオディケイドライバーになった。まさに10年越しの邂逅だ。
彼女の中で、2000〜2007年の自分、2009年の自分、そして2018年の自分がひとつの道として繋がったのである。

 


12月22日、満を持して公開された「仮面ライダー 平成ジェネレーションズFOREVER」。

公開までの間、不気味なまでに情報統制されていたこの映画。
公開初日の午前8時20分、初回上映の時間。彼女は近所の映画館に足を運んだ。


お察しの通り、今まで語られてきた「彼女」は書き手である私自身であり、その物語は私自身の物語である。

人生の走馬灯を見せられているかのような映画だった。
1年1年を彩っていたライダーたちが、入れ替わり立ち替わり戦う。
採石場での戦闘シーン、知らないはずにもかかわらず、なぜか覚えている曲が流れていた。
間違いない。「仮面ライダークウガ」主題歌、「仮面ライダークウガ!」だ。
劇伴用にアレンジされているはずなのに、ましてや18年前に観たきりの作品の主題歌なんて覚えていないはずなのに、身体が憶えている。
私が思っていたよりも深く、そうずっと深く、仮面ライダーは私の人生の中に食い込んでいたのだ。


「ディケイド」を観ていて気づいたことなのだが、私はメタフィクションネタが結構好きだ。
本来虚構のはずの物語が、私たちのいる現実に手を振ってくれる。
本来決して交わらないはずの世界たちが融合する。
虚構と現実の境があいまいになるからこそ、日常とは違った輝き方を見せる風景がある。
キャラクターが私たちと同じ世界線に生きているということ、実存しないものの実存を信じることで、絵空事を現実に落とし込もうとする営みが生まれるのである。

仮面ライダーはテレビの中の絵空事
確かにそうかもしれない。
けれど私は信じたかった。
この世界のどこかで、いやたとえこの世界でなかったとしてもどこか別の世界で、彼らは生きている。ヒーローとして存在していると。
ヒーローというのは、戦うから誰かの救いとなるのではない。存在そのものが、すでに誰かの救いとなっているのだから。


だからこそ、「平成ジェネレーションズFOREVER」はひとつの啓示となった。
「存在するかしないかということは些細なことであり、誰かの記憶に残っているということが存在証明たりうる」という、鮮やかかつ優しい結論が提示された。これ以上求めることがあるだろうか?

人生の走馬灯を見せられたばかりか、その上で21年間生きてきたことを全肯定してくるような映画だった。
観ている最中に「今まで生きてきてよかった」と思わせる映画など滅多にあるものではない。
人生の伏線回収としては最高のカタルシスだ。
私が生きている限り、彼らの存在が消えることはない。まさに人生の伴走者だ。
平成ライダーは我々の胸の中で輝き続けるのだ。平成ライダーよ、永遠なれ。

 

L'Arc~en~Ciel LIVE 2018 L’ArChristmas

L'Arc~en~Ciel LIVE 2018 L’ArChristmas

2018年12月19日 東京ドーム


L'Arc~en~Ciel

Vo. hyde

Gt. ken

Ba. tetsuya

Dr. yukihiro


01 winter fall

02 Caress of Venus

03 snow drop

04 BLESS

05 接吻

06 fate

07 Dearest Love

08 MY HEART DRAWS A DREAM

09 Hurry Xmas

10 Driver's High

11 DIVE TO BLUE

12 未来世界

13 静かの海で

14 trick

15 XXX

16 Wings Flap

17 Link

18 White Feathers


EN

19 Don't be Afraid

20 twinkle, twinkle

21 I Wish

22 雪の足跡

(ソース L'Arc~en~Ciel @ 東京ドーム (東京都) (2018.12.19) | ライブ・セットリスト情報サービス【 LiveFans (ライブファンズ) 】

 

 

 

L'Arc~en~Cielといえば国民的ロックバンドのひとつであり、誰しもが一度はその名前を耳にしたことがあるだろう。


私とて例外ではなかった。

ヴィジュアル系」というジャンルに手を伸ばしたとき、真っ先に聴き始めたバンドの一つがL'Arc~en~Cielだ。ラルクV系に入るか問題は大目に見てください)

 


それ以来の付き合いだから、まあかれこれ6年弱は聴いていることになる。

私が聴き始めて以降、ますますL'Arc~en~Ciel名義での活動頻度が減ってしまい、また個人的な事情も重なったため今日この日が初めての生ラルクということになった。

 

 

L'Arc~en~Cielの歴史において初となるクリスマスライブ。

上に記したセットリストの通り、冬を思わせる楽曲が多くなっている。

一見して分かるように、いわゆる「ベスト盤」的なセトリとは異なり、「接吻」「Dearest Love」「静かの海で」などのレア曲が多め。それにしても今回アルバムの〆曲率高くね?

自分ではあまり聴いてこなかった曲が聴けるのは新鮮な体験であり、また新たな一面を覗けたことがありがたい。

個人的にはL'Arc~en~Cielを聴き始めた高1時代のお気に入り曲「XXX」が聴けたのがよかった。人生の伏線回収。

 

 

「サンタクロースは実在するのか」。

誰しもが一度は疑問に思ったことだろう。

私がこれまでL'Arc~en~Cielに抱いていたイメージは、まさにその類の非実在感を伴ったものだった。

今回初めて生で観たことにより、「ラルクって実在するんだ」という感想を抱くに違いない、開演前の私はそう思っていた。

しかし、それは見当違いだった。

非実在感は薄れるどころか、より強まったようにさえ感じられた。

 


「幼いころ 夢見ていた

宇宙旅行 正義のヒーロー」

 

 


今日披露された「未来世界」の歌詞だ。

実在しないのに、実在しているように思わされる。

実在するのに、実在しないように感じられる。

実在と非実在のあわいを駆け、観るものを大きな夢の塊へと誘う。

5万人と5人がひとつとなって鮮やかな夢を描く。

一瞬の夢のようにも永遠の現実のようにも感じられる、美しい一夜だった。

 

 

 

 

 

 

 


いやもうあんなん生で観たらそりゃあまあ好きになりますよL'Arc~en~Cielさんヨォ!!!!!!早急に次のライブが待たれる…

the GazettE Live Tour18 THE NINTH / PHASE #02-ENHANCEMENT-

the GazettE Live Tour18 THE NINTH / PHASE #02-ENHANCEMENT-
2018年11月13日 なんばHatch

the GazettE
Vo. RUKI
Gt. URUHA
Gt. AOI
Ba. REITA
Dr. KAI

SE 99.999
01 Falling
02 NINTH ODD SMELL
03 GUSH

04 RAGE
05 MY DEVIL ON THE BED
06 裏切る舌
07 BABYLON’S TABOO

08 虚 蜩
09 その声は脆く
10 REDO
11 THE MORTAL

12 TWO OF A KIND
13 UGLY
14 ABHOR GOD
15 DISCHARGE
16 UNFINISHED

EN1
17 INSIDE BEAST
18 生暖かい雨とざらついた情熱
19 Hyena
20 HEADACHE MAN
21 TOMORROW NEVER DIES

EN2
22 関東土下座組合

 

2018年に、the GazettEを始めて観る。
このことにどんな意義があるのだろう。

 

付き合いの浅いバンドという訳ではない。
「『淳子@れいたの嫁』のれいたって誰なんだよ」そう思った高1の文化祭前、発売したての「DIVISION」を聴いた。
その後過去の音源を少しかじり、その翌年には当然のごとく「BEAUTIFUL DEFORMITY」を聴いた。
高3のときに発売された「DOGMA」はしっくり来なかったものの、高校時代の学習机の上にはずっとthe GazettEアー写が(DIR EN GREYやL'Arc〜en〜Cielのそれと並べて)貼られていた。

 

それから数年が経ち、大学3回生になった。
the GazettE本命の友人の熱烈なレコメンドにより聴き始めた「NINTH」。
愛してやまない「TOXIC」〜「BEAUTIFUL DEFORMITY」期の路線が「DOGMA」の重さと見事な融合を果たしていた。


「THE NINTH」の名を冠した本ツアー。
結論から言えば、「2018年にthe GazettEがthe GazettEというバンドとして存在している」、その事実そのものが2018年にthe GazettEのライブを観ることに対する純然たる意義として輝いていた。

様式美に囚われることなく、自らの感性を忠実に反映させた楽曲。
もはやベテランの域に達したバンドにもかかわらず、その息づかいからはとめどない初期衝動を感じる。

これが、この美学こそがヴィジュアル系だ。
2018年になってもなお、「NINTH」という頭から尻までヴィジュアル系の美学を継承したアルバムを出せる凄味。
the GazettEが、the GazettEというバンドであり続ける。
完璧だ。私がthe GazettEというバンドに、そしてヴィジュアル系に求めていたすべてがそこにあった。もう何も求める必要はない。
その純粋さ、揺るぎのなさに身を委ねるだけで、たまらない安らぎを得ることができた。

 

 

 

 

 

嘘喰い全巻一気読み中にひたすらNINTHを聴いてたせいでライブ中に斑目貘の顔がチラついて困ったのなんとかしてくれ(私が)

MERRY Autumn Tour 2018 「哀愁のダンスホール[羊想]異形 tiki」〜浪花、華舞う〜

MERRY Autumn Tour 2018 「哀愁のダンスホール[羊想]異形 tiki」〜浪花、華舞う〜

2018年10月13日 梅田CLUB QUATTRO

MERRY
Vo. ガラ
Gt. 結生
Gt. 健一
Ba. テツ
Dr. ネロ

01 新曲
02 夜光
03 犬型真性MASOCHIST
04 絶望
05 迷彩ノ紳士
06 [human farm]
07 sweet powder
08 傘と雨
09 チック・タック
10 The Cry Against ME
11 スカル
12 SIGHT GLASS
13 千代田線デモクラシー
14 Black flag symptom
15 F.J.P
16 エムオロギー

EN1
17 梟
18 Carnival
19 SWAN

EN2
20 sheeple


初めてのMERRY。
いつかは観ておきたいバンドのひとつだったので良いタイミングでした。誘ってくれた友人ありがとう。


正直、しっかりと聴いたのは「M.E.R.R.Y.」と他数曲だけという状況。
それでも、猥雑で泥臭い雰囲気は堪能できた。
絶望を突き詰めた結果、もはや笑うことしかできない。
一見やけっぱちのようにも見える滑稽さがあるが、彼らの愚直で真摯な歩みが圧倒的な説得力となって厚みを持たせている。


これだからMERRYは狡い。その先を見てみたいと思わずにはいられない。
またいつか、ふらりと寄って身を預けてみたい。そんな一夜だった。

aie ONEMAN LIVE ALL TOMORROW’S PARTIES 40

aie ONEMAN LIVE ALL TOMORROW’S PARTIES 40
2018年9月26日 新宿LOFT BAR LOUNGE

Vo.&Gt. aie

01 エレファント(the god and death stars)
02 大麻(the god and death stars)
03 真っ赤な雪(the god and death stars)

04 Divorce(Lamiel)
05 Eins(Lamiel)
06 ブルーベジー(kein)
07 ドリスからの手紙(deadman
08 additional cause for sorrow(deadman
09 あの音(the studs
10 intention of clouds (THE MADCAP LAUGHS)
11 サヨナラのきせつ(aqbi)

12 ママイズジャム(新曲)
13 藁の犬(新曲)
14 good night my love(新曲)

GUEST Key. 佐藤統(THE BLACK COMET CLUB BAND)
15 濾過(the god and death stars)
16 君に決めた(the god and death stars)
17エドワード・スミス(the god and death stars)
18 damned(the god and death stars)
19 addle apple(the god and death stars)
20 tonight is the night(the god and death stars)
21 elephant in the room(the god and death stars)
22 aaron(the god and death stars)


名古屋の産んだスーパースター、aie氏の生誕40周年記念ギグ。


the god and death stars初期の名曲「エレファント」から幕を開け、Lamielから順に所属バンドの歴史を追った上でthe god and death starsの曲に再び戻るという構成。
去年からaie氏の動向を追い始めた身としては、keinやdeadmanthe studsの曲が聴けることが嬉しい。
追体験することは叶わない憧憬」に触れることのできる瞬間が後追い勢にとってどれほど有難いことか。
だからこそ、「ドリスからの手紙」に「良い曲」とコメントする姿には、素直に胸が熱くなる。それにしてもそろそろマッドのライブやりませんかね…


29歳で死ぬと思っていた男が40歳を迎え、「あと40年」やりたいと言ってくれる。
俺のギターヒーロー、いつまでも健やかに・・・。

DIR EN GREY TOUR18 WEARING HUMAN SKIN

DIR EN GREY TOUR18 WEARING HUMAN SKIN
2018年8月31日 なんばHatch

DIR EN GREY
Vo. 京
Gt. 薫
Gt. Die
Ba. Toshiya
Dr. Shinya

 

01 詩踏み
02 Ash
03 蜷局
04 腐海
05 輪郭
06 新曲
07 新曲(さあ祝えよ傷を)
08 Phenomenon
09 THE BLOSSUMING BEELZEBUB
10 Ranunculus
11 人間を被る
12 THE FATAL BELIEVER
13 THE IIID EMPIRE
14 Beautiful Dirt

EN
15 理由
16 新曲(Go MAD)
17 The inferno
18 SUSTAIN THE UNTRUTH
19 羅刹国

(ソース:

https://dailysetlist.net/archives/112572

新曲横括弧書きは曲判別のため管理人が追記しました)


今年4〜6月に行われた「TOUR18 真世界」ぶりのツアー。
今回は大阪公演の2日目にあたる。


926待望のニューアルバム「The Insulated World」の発売を控えているからか、新曲の披露も多め。「Ranunculus」を含めると4曲が新曲だった。
「真世界」大阪公演から引き続き、研ぎ澄まされたシンプルさを感じた。
ソリッドさを増した音像もさることながら、歌詩のシンプルなメッセージ性に胸を衝かれる。


本編9曲目、「THE BLOSSUMING BEELZEBUB」。
ライブで聴くのは初めてであり、生で触れる日を心待ちにしていた曲でもある。
京氏がステージに背を向け、表情がスクリーンに映し出されるという演出。
sukekiyoを思い出させるそれながら、どこまでも禍々しさの渦に飲み込まれる。

それに続いたのが「Ranunculus」。
荒野の中に一輪咲く花。
どこまでも美しく、どこまでも静謐。
本編ではそんな印象だった。
だが、終演後に上映されたプロモーションビデオではまた違う印象に変貌する。
深い幸福、深い喜び、そんな言葉が浮かぶ。
芳醇な世界をどこまでも祝福するかのように、歌は続いていく。


DIR EN GREYを観るとき、自分自身がどれだけ変わろうとも彼らが別格の存在であることを痛感させられる。
どこかで彼らの曲を、その姿を追い求めている自分がいる。
「SUSTAIN THE UNTRUTH」終了後にマイクを通さずに煽る京氏の姿を観たとき、そう思わずにはいられなかった。
ひとまずは、彼らの描く「The Insulated World」がどんな世界となるのかを見届けることとしよう。

 

 

としやさんのおべべがどれもこれもさいこうでとしやさんマジサイコー・・・。って感じでした