夢想家の日曜日

化粧した男達に胸を鷲づかみにされてしまった

3年越しに観てもやっぱり銀河系で一番カッコいい――the god and death stars ONEMAN LIVE【JUNE40】

the god and death stars ONEMAN LIVE【JUNE40】

00. オープニングムービー〜the introduction〜
01. エレファント
02. サックサクサンデー
03. 三日月の鈍光
04. オカルト
05. 風邪のライオン
06. エドワード・スミス
07. いつかギラギラする日
08. canine
09. ハッピージェー
10. squall me
11. センチメンタルバス
12. 出来事と偶然の為の媒体〜あれから
13. 君に決めた
14. massacre upside down
15. 死神のルルル
16. 薄荷
17. 夜を歩く葡萄
18. aaron
19. さらば青春のリボン
20. dawn of the god


私にとっては銀河系で一番カッコいいバンドなのに、(おもにコロナ禍のせいで)最後に観てから今日が来るまで3年近く空いてしまった。

思えば私がヴィジュアル系のオタクになったのが2013年2月6日のことで、間瀬ギャになったのが2017年の秋か冬ごろ――まさにその翌年、「エドワード・スミス」を聴きながら桜を眺めた20歳のころ――だったのだから、バンギャ人生においては間瀬ギャになってからの期間の方が長くなっていたのだった。

だからこそ、開演一発目の「エレファント」を聴いたときは私の心の真ん中で拍動するかのようなビートを感じたし、私自身様々な変化を経てもなお根底にこのバンドの音楽が流れているのだと直感的に理解した。

間瀬ギャになってすぐのころ、好きになった理由のひとつに「60歳になっても何歳になってもずっとこの調子でステージに立っていそう」というのを挙げていた。
バンドという生き物は不変ではないからこそ、3年近くブランクが空いても変わらず迎え入れてくれる暖かさが沁みる。

私は常々the god and death stars、ひいてはaie氏のギタープレイに対して「比較的シンプルなことしかやっていないのになんでこんなに手を替え品を替え毎度カッコいいのか」と思っているのだが、やはり今回もそれは健在。
そればかりか、aie氏のギタープレイは鋭さと衝動性を増し、バンドとしてもより強靭なビートを鳴らしていたように思う。
以前からメンバーも「踊れるバンド」と自称していたかと思うが、私も今回やっと真に理解する境地に至れた。

特にすばらしかったのが、遠征帰りの夜行バスで聴いていた定番曲「canine」、最近のthe god and death starsで一番のお気に入り「squall me」・「出来事と偶然の為の媒体〜あれから」。
加えて、「君に決めた」〜「薄荷」の流れも、曲入り前のMCでaie氏が「あとは楽しむだけ!」と言っていたようにただただ身体が音楽と化していくかのような解放感があった。

滋味深くてアンニュイで不穏で、でも初期衝動も色気もある。生きて血の通った人間の手によるロックンロールがそこにあった。
たぶんこれからも、私にとっては銀河系で一番カッコいいバンドであり続けると思う。