夢想家の日曜日

化粧した男達に胸を鷲づかみにされてしまった

NOCTURNAL BLOODLUST ONE MAN TOUR 「Inmost of Gehenna」

NOCTURNAL BLOODLUST ONE MAN TOUR 「Inmost of Gehenna
2018年2月17日 umeda TRAD

Vo. 尋
7-strings Cazqui
Gt. Daichi
Ba. Masa
Dr. Natsu

 

01 DESPERATE
02 T.Y.R.A.N.T
03 Unbreakable
04 DEAD END
05 銃創
06 WHITE OUT
07 Ⅰ-Ⅴ-Ⅲ
08 V.I.P
09 Drum Solo
10 Strike in Fact
11 Malice Against
12 NG+
13 無義道
14 Ignis Heart
15 A Day To Re:member

EN1 Dysphoric Torment
EN2 VENOM
EN3 A Bullet of Skyline

 


大学受験のストレスを共に潜り抜けて以来、気づけば苦難の際に側にいたバンドがNOCTURNAL BLOODLUSTであるように思う。

なんといっても、「PMSイライラしたときに管理人が聴くバンドランキング」において我らがNOCTURNAL BLOODLUSTは堂々の第2位である。(第1位はAnaal Nathrakh、第3位はConverge)


超私的なランキングはともかく、私がNOCTURNAL BLOODLUSTというバンドに対して抱いていたイメージは純然たるブルータルさそのものだった。
Vo. 尋氏の筋肉ダルマ男性性を強調したいでたちもそのイメージに一役買っていたように思うが、音楽面においてもデスコアの一種として聴きこそすれヴィジュアル系の文脈を通じて聴くことはあまりなかったように思う。メタラーの知り合い(V系全然知らない人)も「SCREAM OUT FESTで観たから知ってる」って言ってたし


今回初めて彼らを観て思った。
何て正統派な「ヴィジュアル」系なのだろう。いやてかギター隊お前ら美人すぎますやんこれはダメです(ダメです)

Daichi氏はお顔立ちといい新衣装のチャイナドレスといい素晴らしくVの流儀に乗っ取ったものだった。いやああいうヴィジュアルマジでめっちゃ好きなんすよ…ありがとう…

しかしそれを軽々と圧倒したのがCazqui氏だ。
新譜「WHITE OUT」のリリース発表に伴い先日公開されたアー写が「完全にジ•ジョ立ちでは」と話題になったのも記憶に新しい。
しかし、ライブではそれ以上のステージング。
お人形、それとも道化師、とでも形容すれば良いのだろうか。一挙手一投足、運指一つをとっても計算され尽くしたもののように感じられる。
曲中に時折見せる、ギターとともに一回転する動きも優雅さがあった。なんちゃらアングレイといい1人だけ白いメンバーってそういう担当なんですかね


もちろん、技術的な面においてもこのバンドは圧巻だった。
尋氏は音源よりも地声部分が多かったものの、多彩な声の使い方は流石の一言。ホイッスルボイスめちゃめちゃ上手いわ…
楽器隊もヴィジュアル面だけではない技巧性を魅せてくれた。新曲(「無義道」か?記憶曖昧です。すみません)のCazquiパートはシューゲイザーを思わせるアプローチ。
前回のリリースからは長めの間隔が空いたが、轟音と叙情性からは新譜に込められたバンドの新たな側面を想像させるものがあった。


聴き込んだ曲は全て登場したのでは?というレベルのセトリだったので、ひたすら頭を振りモッシュWODするだけの楽しい時間でした。
正直最近は音圧?BPM?何それ美味しいの?みたいなバンドの曲しか聴いてなかったんですがそれでも曲は覚えてるものですね。思ったより自分の血肉になってました 商業ライブでのモッシュWODも初めてだったわ未だに後遺症が(歳)

ただ、是が非でもステージから目が離せなくなってしまう、そういった類の狂気じみたものは感じられなかった。
音楽性の違い、ファン層の違い、理由は色々あれどやはりこの辺りが良くも悪くも他のヴィジュアル系バンドと一線を画す理由かな、と。

それでも「このバンドが続く限りヴィジュアル系には未来があるな」と思わせてくれるNOCTURNAL BLOODLUST、やはり只者ではない。
そう思わせられた一夜だった。

 

 

 

Cazqui氏バースデーライブだったんで某灰色の銀貨バンドの下手ギターさんの話がMCで出るかと思ったら案の定出ましたわ。チケ発してよかった