夢想家の日曜日

化粧した男達に胸を鷲づかみにされてしまった

【ご報告】5歳になりました

5歳の誕生日を迎えた。

 

むろん実年齢の話ではない。バンギャルとしてだ。

 

5年前の私は15歳。

通っていた中学から(一応受験はしたとはいえ)エスカレーター式に高校進学が決まり、最後の中学生活を楽しんでいた。

当時のヒット曲はゴールデンボンバー「女々しくて」。

学年に並ぶものはない嵐オタとして君臨していた(笑)私もクラスの皆と一緒に歌っていた。人生で珍しく陽キャだった時代

 

来たる2013年2月6日、あるクラスメイトの女子が私に告げた。
ゴールデンボンバーって女々しくてもいいけど『また君に番号を聞けなかった』って曲もいいよ」

実を言えば私の家にはパソコンもスマートフォンもなかった。
この時代に、である。
唯一あるのはガラケーのみ。YouTubeでの視聴、CDをレンタルして電子データで所有なんてことは夢のまた夢であった。

しかし私はある事実を思い出したのである。
「うちの近所のCD屋にゴールデンボンバーの視聴できるやつあった気ぃする」

その日の授業が終わるなり電車に揺られて地元に帰り、件のCD屋に寄った。

視聴機は確かにあった。

クラスメイトのあの子が言っていた曲、そう、「また君に番号が聞けなかった」を再生する。

 

PSYCHEDELIC VIOLENCE CRIME OF VISUAL SHOCK

 

これはもはや比喩ではない。今思い返せばそれまでの人生で最も音楽に衝撃を受けた瞬間だったはずだ。
数日前にずっと片思いしていた男子に告白してフラれて3日で立ち直った後で歌詞の甘酸っぱさと切実さが沁みたとかそんなことは些細なことだ。

 

私はあれだけ好きだった嵐のオタクをやめた。

 

嫌いになった訳ではない。
しかしあの衝撃を受けてしまった。もう戻ることはできない。

「好き」のランクが根底からひっくり返されてしまったのだ。
「好きの反対は無関心」という言葉を、私は身をもって知ることとなる。

高校入学までの間を、私はMステの録画とかそういったものだけで待ち続けた。

(私だけかもしれないが、新しく好きになったものを他人に公言するのはいささか気恥ずかしくなってしまう。ここから1年ほど、親にV系が好きとは言えなかった)

高校入学とほぼ時を同じくして、家にパソコンとiPod touchが導入された。
そのとき、私はこう思ってしまった。
ゴールデンボンバーってヴィジュアル系?ってのに入るのかな…よく分かんないけど
なんか歴史があるジャンルっぽいからしっかり勉強しとかないとね」お前ほんと根がオタクだな
それ以来、怒涛の「TSUTAYAV系の音源レンタルしまくりdigりまくり生活」に突入する。

 
その後はラルクが好きになったりlynch.で苦手だったデスボイスを克服したり摩天楼オペラが本命盤になったりその流れでメタルも聴き出したりDIR EN GREYに出会ってしまったり京さんに憧れるあまり風呂でデスボイス練習しだしたり摩天楼オペラの彩雨さんが好きすぎて彼を題材にしたエッセイで第一志望の大学に進学したりとまあ色々あるのですが長くなるので割愛します。

 

ワタクシ、もうすぐ大学3回生になるのに性懲りもなく高校時代の自分の話をしてしまう悪癖があるんですが、それだけ自分の嗜好形成に大きな影響を与えた3年間だったのだなと。

最近、高校時代に校内放送で流してた曲目リストを見直す機会があったのですがもうどう考えても現在への伏線としか考えられないですね。
なんでお前「高校時代はdeadmanに真剣。とは言えなかったなあ」とか言いながら「lunch box」流してんだよあと前の記事でも書いたけどMerry Go Round流しすぎ


去年の1月、初めてDIR EN GREYのライブに行ってからようやく脱音源ギャして現場に足を運ぶようになった。
正直財布が死にまくってはいるが楽しくて仕方がない。
ライブに行く楽しみ、ライブを通じて新たな曲に出会う楽しみ。いやあそんなん置いといて推しが生きてるだけで幸せなんすけど

高校時代の自分に「お前今aieゴリッゴリに推してるけど、どう?」と言えば絶対腰抜かすだろうな、なども妄想するのもまた一興。
5年を迎えてもなお、知らない景色が目の前に広がり続けている。
そのことに満足しながら、そして推し共々心身ともに健康な生活を送れることを祈りながら、長い自分語りを終えることにしよう。

 

 

 

あと岡崎poison excl.行くことにしました

 

“poison excl.” ~gibkiy gibkiy gibkiy vs Merry Go Round Respects~【大阪公演編】

“poison excl.” ~gibkiy gibkiy gibkiy vs Merry Go Round Respects~
2018年2月3日 大阪DROP

【注意】以下のセットリストは管理人の乏しい記憶の範囲内のものです。

曲の表記漏れがあり、曲順もバラバラです。ご理解の上ご覧ください。

(セトリわかる方、コメント等で教えていただけると泣いて喜びます・・・。)


開場前と転換時、終演後のBGMがラリったビョークみたいなやつだったんですけど調べたらDIAMANDA GALÁSというアーティストのPlague Mussってアルバムだそうですポンコツなので間違ってた…指摘多謝)


gibkiy gibkiy gibkiy
Vo. kazuma (ex.Merry Go Round)
Gt. aiedeadmanthe studs、the god and death stars、THE MADCAP LAUGHS、KEEL)
Ba. kazu(ex.蜉蝣)
Dr. sakura(ZIGZORayflower / ex.L'Arc〜en〜Ciel)

無中無
箍を外す場合、穴に群れる具合
告白
愛という、変態
suspend
形の無い、何よりも、愛したのは、お前だけが
脳内に


Merry Go Round Respects
Vo. kazuma(ex.Merry Go Round)
Gt. aiedeadmanthe studs、the god and death stars、THE MADCAP LAUGHS、KEEL)
Gt. ミヤ(MUCC
Ba. kazu(ex.蜉蝣)
Dr. sakura(ZIGZORayflower / ex.L'Arc〜en〜Ciel)

SE 雨に唄えば
01 毒蟲
02 注文の多い料理店
03 禁じられた遊び
04 実験体
05 ラ・リ・ル・レ・ロ
06 月と、黒猫と、猫アレルギーの君
07 Hair of the Dog
08 SUICIDE DANCE
09 DESSERT
10 ノイローゼ
11 桜の満開の木の下で

 

ついにこの日が来てしまった。
gibkiy gibkiy gibkiyという最強のバンド、そしてMerry Go Round Respectsという地獄から姿を変えて蘇った伝説のバンドの競演である。

 

まずはgibkiy gibkiy gibkiyのステージ。

gibkiy gibkiy gibkiyを観るのは昨年ぶり(gibkiy gibkiy gibkiy 2nd album “In incontinence” release tour “ dyeing ” 9月8日 梅田Zeela公演)2回目。
前回観たときは大きすぎる衝撃をただただ受け止めるしかできなかったこともあり、今回はかなり意気込んでの参戦となった。

初手「無中無」、奈落の底に突き落とすかのような鋭いリフが全身を襲う。それに絡みつくkazuma氏の声。
ステージへの吸引力が遺憾無く発揮されるが目が足りんしとりあえず間瀬見た瞬間になんか安心してバブりそうになってしまった(直近のライブ3件連続間瀬案件の顔)

そして私が最も愛する曲、かつDIR EN GREY「MACABRE」と並ぶ葬式でかけてほしい一曲たる「形の無い、何よりも、愛したのは、お前だけが」が演奏される。
去年の暮れに書いた記事にもある通り、この曲は私にとっての愛の極致。イントロのリフから展開される、寂寥感がありそれでいて全てが用意されていたのかのような世界。全てを持っているかのような全能感、全てを持たざる無力感。繰り返される生と死、繰り返される愛の営み。狂おしいまでの愛の衝動に全身を貫かれるかのような感覚。この音の中で死に、この音の中で埋葬され土に還りたい、とまで思わせてくれる。
作曲者の顔が見たいわほんともう(目の前にいる)(俺の推しは天才)(ありがとうござい間瀬・・・†)

ラスト曲は「脳内に」。
オタク諸氏から「脳内に」〆セトリの素晴らしさを力説されてはいたものの、昨年観たときの〆曲は「淫乱分子」だったのでかなり嬉しいものがあった。
観る者に終わりを予感させながらも文字通り脳内に侵食していく世界。
最後の一音、楽器隊の放ったその音がまるで放たれた弾丸のように胸を撃ち抜いた。

あの夜、私が観ていたのはgibkiy gibkiy gibkiyなどというバンドではなく一匹の怪物だったのかもしれない。人の心を喰い、不定形に成長する柔らかな怪物がそこにいた。
誤解を恐れずに言えば、「バンドマンが集まって演奏している」というような感はなかったのだ。
歌い上げるドラム、単音で駆けるギター。種々の境界すらも曖昧になるような、アメーバのように有機的な繋がり、即興的に変貌していく音がそう感じさせるのかもしれない。
一夜経った今、「脳内に」の最後の一音、放たれた毒がジワジワと私を蝕み続けている。


そして次はついにMerry Go Round Respectsのステージ。

管理人は1997年生まれ。Merry Go Roundの活動時期はまだ赤子…というよりむしろ産まれていない時期さえあるくらいだ。
このネタは何度でも使い回したいのだが、高校時代は校内放送でMerry Go Roundの曲(今確認すると「毒蟲」「失楽」「狂い咲いた怪物と血で血を洗うカテゴライズ漬けのTABOO」「ラ・リ・ル・レ・ロ」「月と、黒猫と、猫アレルギーの君」「桜の満開の木の下で」だった)をかけては迷惑がられていた。自分の産まれた年を呪いながら。
正直、期待するなという方が無理な話である。

1曲目、「毒蟲」。イントロのkazuma氏の笑い声だけでgibkiy gibkiy gibkiyの余韻は消え、純然たるMerry Go Round Respectsの世界へ連れていかれる。
この曲、中盤〜終盤のどこかでミヤ氏がポストロック〜シューゲイザー感マシマシの(すいません。この辺のジャンルには疎いのであくまでイメージです)リフを弾いていたのが印象深い。ミヤ氏はMUCCの音楽的進化を牽引してきただけありこの手腕はさすがだな、という印象。ギター隊は2人とも割とアレンジを入れていた気がしますね

2018年に「ラ・リ・ル・レ・ロ」のサビでコールアンドレスポンスできたという事実も後追いオタクにとっては素晴らしいものだったし、「月と、黒猫と、猫アレルギーの君」の音源上だけでは分かり得なかった耽美性には大化けした感すらあった。
最後を飾った「桜の満開の木の下で」の1番、「君を独り占めするんだ」のくだりをkazuma氏とガチガチに目が合いながら歌われたの今思い出しても胸キューなるわたすけて

これまでMerry Go Roundの曲のイメージは暗い部屋の隅で壁を見つめながら独り言を呟いているような、愛を歌う対象さえも実在しないかのようなものだった。
しかし、こうしてMerry Go Round Respectsを観ると外部に開かれた感覚を強く覚えた、あえて言えば光さえ感じられるかのような。
「Merry Go Roundそのものではない、現代的解釈を経由したRespectsとしてのMerry Go Round」、それがこの夜に対峙した2匹目の怪物の正体だったのではないだろうか。

 

 


なんか色々書いたけどとりあえずgibkiy gibkiy gibkiyやらせようがMerry Go Round Respectsやらせようがいつでもどこでもaieになる俺の推しどう考えても天才だし(2回目)kazuma氏と2人で並んでるところの最強感半端なかったです

あと一回行っただけじゃどう考えても理解と消化が追いつかないんで岡崎公演の参戦真面目に検討し始めてしまいました人生初遠征たすけて

2017年名盤・名曲まとめ

皆さまいかがお過ごしでしょうか。
紅白でXを観てエモい涙を流した紳士淑女も多いのではないでしょうか。

2017年ももう数分で終了ということで、今年発売のアルバムベスト3とベストソングについて語ってまいろうと思います。

2017年アルバムベスト3

第3位 摩天楼オペラ 「PANTHEON -PART 1-」


摩天楼オペラ / PANTHEON [全曲試聴]

Like→「PANTHEON」「Excalibur」「AM6:00に針路をとれ」
今年で結成10周年を迎えた摩天楼オペラが満を持して発表したアルバム。
本人たちのルーツであるヘヴィメタルに回帰しながらも、「俺たちの摩天楼オペラが帰ってきた」と思わせてくれる一枚。
vo.苑の日常密着型ながら、あくまでも前向きな歌詞がこれまでの摩天楼オペラの歩みを感じさせる一方、サウンド的には最もメタル色の強い一枚となっており聴き始めた瞬間メロイックサインを掲げてしまうこと間違いなしである。「Excalibur」の大サビだけでも聴く価値あるよマジで
真っ直ぐで真っ当な鋼鉄色。重音を愛する全ての人々に聴いてほしい名盤。

 


第2位 gibkiy gibkiy gibkiy「In incontinence」


gibkiy gibkiy gibkiy - In incontinence Album Trailer

Like→「とある澄んだ春の朝に」「頭蓋、紛い」「suspend」

Vo. kazuma (ex.Merry Go Round)、 Gt. aie (deadmanthe studs、the god and death stars、THE MADCAP LAUGHS、KEEL)、Ba. kazu(ex.蜉蝣)、Dr. sakura(ZIGZORayflower / ex.L'Arc〜en〜Ciel)という、レジェンド揃いのバンドの2ndアルバム。
身体にまとわりつくかのような複雑怪奇なサウンドは健在ながらも、キャッチーさも覗かせている。
このブログの常連ワードである「間瀬感(=aie氏の独特なギターフレーズ)」も遺憾なく発揮されており、「とある澄んだ春の朝に」「suspend」では特に強く感じられる。
「頭蓋、紛い」で披露されるsakura氏のドラミングも必聴である。
1曲目「無中無」のイントロド頭のリフからすでに混じり気のない、それでいて計算された狂気は始まっている。
後は怨念さえ感じさせる音像に身を委ね、深遠な愛を感じるのみ。

 


第1位 sukekiyo「ADORATIO」


sukekiyo 音源&映像作品集『ADORATIO』(2017.6 release) 視聴

Like→「擬似ネクロマンサー」「艶」「死霊のアリアナ」「白濁」

DIR EN GREYのvoice、京率いるsukekiyoの最新音源&映像作品集。
正直、この期に及んでsukekiyoがここまでの名盤を出すとは思っていなかった。
誤解を恐れずに言えば、前作「IMMORTALIS」の和を思わせる世界観と「VITIUM」の変態性を受け継ぎながらも、この2枚が霞むほどの存在感を放っている。
花魁や昭和のポルノを思わせる湿度が高くSMバリバリのフェティッシュさかつ変態性を湛えながらも、あくまで愛する貴方に愛されることを一人の女が求める歌詩。
しかし、sukekiyoには珍しいデジタル音を多く取り入れ、インダストリアルかつプログレッシブな曲調が、曲を全体として乾いた、渇いたものたらしめているため、ドロドロすぎてお腹いっぱいという感じはしない。
聴きかえすたびに異なる側面が煌めき、京の深遠なる愛を理解するのには一生かかるのではないかと思わせる一枚。

 


2017年ベストソング

sukekiyo「白濁」

 

(試聴は上のリンクから)

 

sukekiyo「ADORATIO」の最後を飾る一曲。
目まぐるしい曲展開、歌詞、これが愛。

 
†番外編(今年の曲じゃないけどベストソング)

gibkiy gibkiy gibkiy「形の無い、何よりも、愛したのは、お前だけが」


gibkiy gibkiy gibkiy trailer2

 

私が死んだらDIR EN GREY「MACABRE(新録の16分あるやつ)」とこの曲を流してください。
愛の極致。それ以外に言うことがない。1音目から全てを持っていかれる、全てを持っている感覚になる。


今年はフェティッシュというか、愛の深淵を見つめ続けた人たちの音にたくさん触れた年かなと思います。

 

 

2017年まとめ


今年は初めてライブに行き始めた年でもあり、バンギャルとしては激動の一年でした。
DIR EN GREYに始まり間瀬に終わった一年でしたね。まさかバンギャル5年生にして推しが増えるとは(うれしい)
たくさんの幸せが訪れて本当に楽しい一年でした。推しが生きてるだけで幸せ
こんな調子ですが来年もどうぞよろしくお願いいたします。

  

KEEL 2days oneman tour「融けるナイフ」

KEEL 2days oneman tour「融けるナイフ」
2017年12月25日 OSAKA RUIDO

セットリスト

SE Let it snow! Let it snow! Let it snow!

01 ニードル
02 ニードル
03 午後の射殺
04 発火
MC
05 喘鳴
06 Water lilies
07 知りすぎた心臓
07 bring me reason
MC
08 rain song
09 水辺の君に
10 Ella
MC
11 禍人
12 Over
13 接吻
MC
14 SWANS
15 クラッカー
16 fanfale
17 Siren

EN
01 May your life be always fulfilled with love
MC
02 告白
03 人型


KEELのDrums、Tomoi氏の帰還後初にして1年ぶりの東名阪ツアー。
メンバーは全員このツアーでライブ納めだそう。
かくいう私もこの日がライブ納め。全力でチケ発してクリぼっち回避できて本当によかった10月の私ありがとう

 

ところで、私は以前から間瀬大 a.k.a. aie氏の演奏が気になっていたのだが、

DECAYSのライブ後ついに推しと呼べるレベルにまで好きになってしまった。
それ以降それはそれは重度の新規ハイに襲われてしまい、とりあえず手持ちの間瀬音源(deadman、第3期DECAYS、gibkiy gibkiy gibkiy、highfashionparalyze、Lamiel、KEEL、the studs)をブチ込んだ地獄のようなタイトルのプレイリスト 「ゴッホよりぃ〜〜普通にぃ〜〜間瀬大がっ好っきぃ〜〜!!!!!!」を毎日狂ったように聴いていた。オタクが新規ハイを起こすとロクなことにならない

 

そんなわけで初参戦のKEELはかなりの期待値。
元々ボーカルのryo氏(以下、量産と表記)つながりで聴き始めたバンドだったので初めて量産の生歌が聴ける点でも楽しみだった。

 

実際始まってみると期待以上。
1曲目「ニードル」の序盤にBa.愁氏の4弦が切れるというアクシデントで再度SEから演奏されるという嬉しい偶然がありながらも、聖夜に相応しい幸福感に満ちたステージでしたよ。

 

とにもかくにも驚かされたのは量産の卓越したボーカルワーク。
高3の夏、初めて9GORTS BLACK OUTを聴いた日と全く変わらない歌声に胸がいっぱいになった。限定でいいから9GORTS復活してくれませんかね 

もう声がなんというかこう叙情的ところからして強いですね。
ヴィジュアル系直系にしてファルセットを多用した独特な歌い方はさることながら、鬼気迫るグロウルまで使いこなすテクの高さには本当に脱帽です。

 

9日ぶり今月2度目の間瀬大 a.k.a aieはかなり近くで観たので大胆にバッチリ観えておりました・・・。こんなにボーカリスト以外をガン見し続けたライブは初めてではないでしょうか・・・。


いつもの白のテレキャスから途中で黒のテレキャスにチェンジ。
エフェクター7つ+ワウペダルという編成は彼にしては比較的多い方ではないでしょうか(あんまり現場行ってないので編成についてはあくまでイメージです。何か間違っていたらご指摘ください)
DECAYSのときに「ああ間瀬感だなあ」と思ったアンプの前でしゃがみ込みながらギターを弾く姿は少なめ。
その代わり前に出て弾くときが多かったので「えっどうしよう間瀬が来るたび胸が苦しい現象…ガチ恋か???」と終演直後の感想メモの1行目に書く羽目になりました本当にありがとうございました


間瀬さんをライブで観るのはこれで3回目ですが、彼の何が好きかって間瀬感の名を欲しいままにする演奏や作曲センスはもちろんですがシニカルな顔でギター弾いてるクセに時折中学生のように初期衝動めいた顔をするところだと気付きましたね。なんでお前そういうタイプにばっかガチ恋するんだ本当そういうとこだぞ


推しバンギャ的には本命麺と言い換えてもらっても差し支えないです)を推しと自分の中で明確に自覚した上で至近距離から観るのは初めてだったので開演前からゲボ吐きそうになったのはないしょです。至近距離で観る推しはそれはそれは格好良かったです接吻」でハート飛ばしまくりました(遺言)

 

KEELというバンド自体の話をすると、もうこのメンバーがずっと音楽を続けてきてくれてバンドをしてくれるということがこの上なく幸福なことなのだなあと。
量産も間瀬さんも、長らく名古屋系と呼ばれるメンバーとバンドの入れ替わりの激しいジャンルの中で活動してきた。
今はもう彼らは厳密には名古屋系とは呼べないのかもしれないですが、その血を受け継ぐ人間がこうして一緒にバンドをしていることがほんとうに尊いですね。


あと、間瀬さんがこれまでに組んだボーカリストって真さんしかり眞呼様しかり人間離れした、敢えて言うと人外感溢れる人が多くて、私は量産もその一人だと思っている。
しかし、KEELの量産は前述の2人とは違ったところにいるのではないかと感じた。
MCで量産が少し触れていたが、KEELの世界観が目指すところは「かつて人であった屍」であり、この世に存在を始めた瞬間から人たり得なかった存在ではないのだな、と。
良い意味で人間臭く、卑小な存在をあえて演出しているのではないかと思った。
人間が死に絶えてゆくのを眺めながら自らも朽ちていく、それでも何かに突き動かされたように口が動いてゆく語り部のような。
人ではなくなりながらも人としての部分を守ろうともがき続けているような。
おとぎ話モチーフの曲が多いところにもそれを感じさせた。

 

改めて、KEELという太く、懐が深い竜骨に乗せてくれたメンバーに感謝を。
絶望の中に救いを、死の中に生を。
いつかまた、この船に乗るその日まで。

DECAYS LIVE TOUR 2017 Who gives birth to the Cero Cielo?

DECAYS LIVE TOUR 2017 Who gives birth to the Cero Cielo?

2017年12月16日 OSAKA BRONZE

セットリスト

SE
01 mutate
02 シークレットモード
03 Imprisonment Leaving
04 Where are you going?
05 NOVA SPIRAL
06 綺麗な指
07 beautiful
08 Aesthetics of the transgression
09 Same sort hatred
10 Red tide
11 Vagabond
12 Masked Ball (feat. Do As Infinity)
13 愛と哀を遺さず… <Baby who wanders Ver.>
14 D/D
15 Rana

EN
01 Shake Hip Doll
02 HELLO! NEW I
03 Zero Paradise

 

2017年10月某日に第3期DECAYS始動が発表されたとき、あまりの驚きに大学図書館のトイレで変な声を出してしまった。しかも半ケツで。華の女子大生じゃないのかお前は。

アー写に何か見覚えのある男がいるなと思ったがまあ気のせいかなと思った。
オフィシャルサイトを確認した。
気のせいではなかった。

「オイオイオイ間瀬大おるやんけ!!!!!!」

話は8月のgibkiy gibkiy gibkiyのライブのときに遡る。
間瀬大 a.k.a. aie氏のことは当然知っていたしgibkiyはもちろん前身のhighfashionparalyze、それにdeadmanも聴いていた。
しかし、ライブで観ると怨念さえ感じさせる音像の中で飄々と佇む姿、そしてギタープレイに一発でやられてしまった。オタクはガチ恋(笑)しがち

それ以来、一部界隈で言われるところの間瀬感をバチバチに求めていたところにこの報せである。
もちろんDECAYSが久々に活動するのも楽しみだが、もうそれ以上に私が宇宙一愛するバンドであるところのDIR EN GREYのギタリストDie氏と私が今最高に推しているギタリストであるところのaie氏が同じバンドで演奏するということへの胸の高鳴りがヤヴァイ

そんな訳で今回のライブへの期待値は並々ならぬものだった。
しかし正直私の中の永野が「Dieよっりぃ〜〜普通にぃ〜〜間瀬大がっ好きぃ〜〜!!!!!!」と叫びまくっていたのも事実だ。堕威虜の皆さんすみません

まあそんな感覚とは裏腹に実際ライブを観終わった後だと「何を言ってるか分からないと思うがほぼほぼ間瀬目当てで行ったら堕威に完堕ちしましたほんとうにどうもありがとうございましたなにあのうつくしくてかわいいいきもの…すき…」「なんかもうほんとに幸福感がヤヴァイ」「世界で最も愛するバンドたるDIR EN GREYのギタリスト(すき)と私的今最もアツいギタリスト(すき)が向かい合ってギター弾いてるとか夢じゃないか疑いすぎて5000兆見した」「ごめんほんとに好きにならざるを得ない、貢がせてくれ 第3期DECAYS最高でーす!!!!!(広島カープ」「もうさ、ぁぃぇっていう最高のギタリストをチャンダイが褒めてくれてるって事実だけで尊さ5000兆点ですわ」というような感想しか浮かばなかったしMCがかわいいとかギター弾きながら仰け反るいつものアレもさることながらギター抱いてるところが死ぬほどエロいとか林祐介中村中に逃げられたとか自分から歌を取るとギターと顔しか残らないと公言しても嫌味にならない42歳マジ42歳とか色々通り越してDieが米倉涼子になってたとかそんな話は別のバンギャ諸氏が散々言ってるんでTwitterでも見てください。


ここからは第3期DECAYSの話をしよう。

第1期DECAYSはTHE NOVEMBERSの小林祐介氏が参加してたこともあり第2期や第3期に比べるとシューゲイザー風味が強かったように思う。小林祐介氏の歌い方耽美で好き
一方で方向性がまだ固まっていない側面もあった。

第2期DECAYSは中村中氏とAyasa氏が加わり一気に華々しい印象が加わった。
この時期に発売されたアルバム「Baby who wanders」は「耳から入れる合法ドラッグ」「ブレイクダウンがなくても人類は幸せになれる」との名言が(私の中で)次々飛び出した名盤である。
サウンド面では、ポップな曲もありながら、DIR EN GREYにおけるDie曲を思わせる頽廃さや耽美さのある曲もあるという方向性が確立された。
ギターのフレーズに着目すれば、カッティングなどに代表される「堕威感」とでも呼ぶべき特色が一層強まった。
しかし、ボーカル面では中村中氏にかなり依存していたのも事実だ。ていうか中村中が上手すぎるしBaby who wandersが名盤なの8割中村中のおかげまである

第3期DECAYSはまだ4曲しか発表されていないが、音源内という意味では、第2期と比べるとサウンド面では大きな変化はないように思う。
ただ間瀬感が薄いのでそこは今後に期待ですね


そこで第3期DECAYS一発目のライブである。

間瀬大のいるDECAYS」を観たくて来た人間としては正直「もうちょい間瀬感マシマシにしてくれや」という思いはある。
PA的な問題の話になるが、1曲目「mutate」のaie氏のボーカルソロパートが控えめだったし、全体的にハモりパートはそこそこ間瀬の声が前に出てたのにソロパートになると小さめかなという印象があった。実は第3期DECAYSで間瀬の声初めて聴いたんですけど歌い方も声も荒い感じがして最高に好みだったんでそこは少し残念ですね
加えて、「Masked Ball (feat. Do As Infinity)」「 愛と哀を遺さず… <Baby who wanders Ver.>」において伴都美子氏、中村中氏の声を同期で流していたのは疑問が残る。前者は権利の関係があるのだと思うが(実際それが理由でライブでの披露はないかと思っていた)、後者は「えっそれ流しちゃったら第3期DECAYSで演る意味よ」としか思えなかった。
ただ、Die氏が歌う割合が増えたせいか、aie氏がバッキング含めギターパートを弾く割合が結構多めになっており、そのおかげで「堕威感溢れるフレーズを弾く間瀬大」が見られたのはかなり嬉しい。
フレーズも間瀬感寄りにアレンジしているようで、「beautiful」のイントロで間瀬感溢れるフレーズを弾いた後に堕威感溢れるカッティングを披露し、アウトロではDie氏と2人の掛け合いで再び間瀬感溢れるプレイをしていたのは胸熱だった。

Die氏はESP SNAPPER-AS Die CUSTOMを使用。(ちなみにaie氏はgibkiy観たときと多分同じテレキャスだった)勝手にシグネイチャー使ってるものだと思ってたんで驚いた。
ギタープレイは前述の通り、思ったより控えめ。
ボーカルとしては技術的に優れているとは言えないし歌詞が飛ぶ場面もあった。
しかし声と歌い方が良いので安定性さえ身につければ最強だと思う。歌詞一つ一つのフレーズをしっかり発話しているから言葉を発してる感じが凄く強くてすき
歌い方は曲の発表時期によって小林祐介氏、中村中氏に寄せていっている部分が多く、まだ本人の中でも軸が決まっていないのかなと思わせる。
今回、初めてDECAYSのライブを観て、以前と比べ男臭さが増したにもかかわらず「チャンダイ女になったな」という感想が浮かんだ。

林祐介氏しかり中村中氏しかり、「女」を思わせる妖艶さのあるボーカリストツインボーカルを執ってきたDie氏が、間瀬大という男臭さの強いバンドマンと組むことで、逆にDie氏本人の妖艶さが強調されているように感じられる。

MCでDie氏も口にしていたように、第3期DECAYSを紐解くキーワードは「バンド感」ではないだろうか。男臭さに加わったひとさじの妖艶さ、それが第3期DECAYSの形なのかもしれない。


とにもかくにも、これからどう変化していくか目が離せない。

 

摩天楼オペラ 10th Anniversary 『PANTHEON TOUR -coda-』

摩天楼オペラ 10th Anniversary 『PANTHEON TOUR -coda-』

2017年12月10日 奈良NEVERLAND

01 The RISING-Orchestra-
02 Beyond The Sorrow
03 止まるんじゃねえ
04 Curse Of Blood
05 BURNING SOUL
06 WORRIOR
07 Psychic Paradise
08 Innovational Symphonia
09 黄金郷を夢見て
10 覇道の火よ
11 The Gambler
12 蜘蛛の糸
13 罪と罰
14 ANOMIE
15 戦場の雨は音もなく
16 Voyage
17 PANTHEON
18 PANTHEON-PART2-

EN1
01 INDEPENDENT
02 honey drop
03 SHINE ON

EN2
01 PHOENIX


摩天楼オペラ10周年ツアーにしてキャリア初の奈良公演。私自身も摩天楼オペラ初参戦、加えてバンギャル4年生の奈良県民のくせに初めての奈良NEVERLANDということもあり開演前からバチバチに高まった挙句、ハイペースで氷結を飲み「やべえわーこれライブ始まったらゲロ吐くんじゃねえのー氷結一本でベロベロとかおこちゃまかよー泥酔オタクやだなー」などとぼんやり考えていた。

客電が落ちてSEが流れ、メンバーが出てきた瞬間に(あっ摩天楼オペラって実在するんだ)と初参戦のバンドのライブにありがちな感想が頭の中をよぎる。
鍛え上げたバンギャル力のおかげか幸いゲロは吐かなかった。
最新作「PANTHEON-PART2-」は未聴だったにも関わらず、「Beyond The Sorrow」の時点で様々な思い出が走馬灯のように流れ涙が止まらなかった。


高校時代の本命盤だったこと。

メンバーがHelloweenイングヴェイの話をしているのを理解したくてメタルを聴き始めたこと。

そのおかげで強いオタクに囲まれながらにわかながらもメタルを歌えていること。

苑氏の歌い方が好きすぎて下手くそなビブラートを延々練習したこと。

彩雨氏の存在をヒントにジェンダーフリーに関する小論文を書き、幼稚園の頃から行きたかった大学に入学できたこと。

AVALON」と「地球」の間あたりから、音楽性の変化に伴って離れていってしまったこと。

iPhoneのユーザー辞書機能でメンバーの顔文字を未だに登録していること。

Anzi氏脱退の報を受けたとき、「私の愛した摩天楼オペラはもう戻ってこないのかな」と思ったこと。

「PANTHEON -PART1-」を聴いたとき、「俺たちの摩天楼オペラが戻ってきた」と思ったこと。


おい、放送室で一人V系を流してはイキり散らし、でもどこかで同志を求めてた高校生の自分よ、今私は自分の青春を清算してるぞ。

涙も引っ込んだところでメンバーと演奏を聴きこんでみるとやはり上手い。楽器弾けないからテクニカルなことは分からないけど。(整番が遅くてかなり後方で見てたからメンバーが胸のあたりまでしか見えなかったのもあるが)

苑氏は高音の調子も良かったし荒い歌い方も素晴らしかった。天井を掴むのには飽き足らず全身乗り出してきたのには笑った。あとバラードになると稲葉浩志感マシマシだなお前

JaY氏もサポートとはいえ安定感と華のあるステージングだった。MCで他メンバーからも可愛がられているのがうかがえてほっこりする

彩雨氏はやはりパフォーマーとしての意識の高さを思わせる。サウンドにヴェールをかけるような、そして曲の雰囲気を一段上に引き上げるようなサウンドもさることながら、もう一本のギターであるがごとくリフを弾きまくる姿が凛々しい。ふともも拝みたかった

燿氏のベース本当に電飾が光るんすね。動きのあるベースラインをサラリと弾きこなすのが素晴らしい。PHOENIXでのタッピング最高でした 鹿の着ぐるみ姿がかわいい

悠氏、後ろからだとあまり見えなかったがチラッと顔が見えたとき本当に楽しそうで良かった。メンバーに目線を送ってるあたり絆の強さを感じて尊い

高校時代に最も聴き散らかした「Justice」〜「AVALON」期の曲が新曲に混じって披露される流れからの「ANOMIE」。
この曲、「21mg」「Merry Drinker」、最近では「AM6:00に針路をとれ」に代表される、いわば日常ソングの系譜の源流ともとれる曲だと思ってるんだが、それを思えばサビの「上手く生きれないよ」を客に歌わせてくる苑氏ほんとに「「「分かってる」」」んだよなあ。
「日常」という毎日流れていく営み、その良いことも悪いこともすべて受け入れた上で希望を持たせてくれる。
サウンドとしても一人のプレイヤーとしても円熟の境地というものを感じさせる。というかなんかもう苑という男を好きにならざるをえない

本編ラスト、MCを挟んで披露される「PANTHEON」二部作。摩天楼オペラを聴き直すきっかけとなったこの曲で、MCの内容も相まって再び号泣してしまう。もうオタクの涙腺はガバガバ

聴き手である自分が変わって、一度離れて戻って来ても変わらずそこにいてくれる、いや、むしろ前よりもさらにパワーアップしてくれている、そして自分が育った土地で最高だと言いながら音楽をしてくれる、陳腐な感想だけどこのご時世にはなかなかできないことを実現させてくれている。

アンコールでは力の限りメンバーの名前も呼び、バンギャルのライブのノリを自分がするのは恥ずかしいなーと思いながらも楽しさのあまり「honey drop」で初の手扇子もした。「SHINE ON」とかただのクリスマスプレゼントですね本当にありがとうございました。

ツアーの千秋楽でもメンバーのバースデー公演でもない、ただの地方公演なのにダブルアンコールまでしてくれたのは盛り上がりまくっていたとはいえ驚いた。
奈良に来てくれて、最高の笑顔を見せてくれて、そして今までずっと、摩天楼オペラという最高のバンドを続けてきてくれてありがとう。またすぐ奈良におこしやす。

はじめに

お初にお目にかかります。

当方「夢想家の日曜日」管理人の@chiriterrierと申します。

本日は当ブログにアクセス頂き本当にありがとうございます。

自己紹介に代えまして、下に2017年のライブ参戦履歴(と予定)を記しました。目を通していただけると幸いです。

 

[2017 ライブ参戦履歴(+予定)]

† 1/24 DIR EN GREY TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO ________ [mode of UROBOROS]

† 6/9 THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 5thLIVE TOUR Serendipity Parade!!! 大阪公演(LV) 

† 6/16 sukekiyo 二〇一七年公演「落下する月面」

† 7/18 DIR EN GREY TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO ________ [mode of MACABRE] 

† 8/3 lynch. TOUR'17 「THE SINNER STRIKES BACK」

† 8/13 THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 5thLIVE TOUR Serendipity Parade!!! SSA公演(LV)

† 9/8 gibkiy gibkiy gibkiy 2nd album “In incontinence” release tour “ dyeing ” 

† 9/23 DIR EN GREY TOUR16-17 FROM DEPRESSION TO ________ [mode of Withering to death.]

† 12/10 摩天楼オペラ 10th Anniversary 『PANTHEON TOUR -coda-』

† 12/16 DECAYS LIVE TOUR 2017 Who gives birth to the Cero Cielo?

† 12/25 KEEL 2days oneman tour「融けるナイフ」

 

ここまでお読み頂きありがとうございました。

当ブログはわたくし管理人の思うがまま、自由なテンションで好きなものを語るコンセプトとなっております。長文乱文、放言等々、ご容赦いただけると幸いです。 

それでは、これから末長くお付き合いいただけることを願っております。