夢想家の日曜日

化粧した男達に胸を鷲づかみにされてしまった

lynch. TOUR' 18「THE NITES OF AVANTGARDE #2」"A BLØODY REVENGE"

lynch. TOUR' 18「THE NITES OF AVANTGARDE #2」"A BLØODY REVENGE"
2018年4月30日 なんばHatch

 

lynch.
Vo. 葉月
Gt. 玲央
Gt. 悠介
Ba. 明徳
Dr. 晁直


01 EVIDENCE
02 DAMNED
03 GREED
04 PRAYER
05 DEVIL
06 VANISH
07 GHOST
08 melt.
09 UNELMA
10 PHANTOM
11 PLEDGE
12 KILLING CUNT
13 THE OUTRAGE SEXUALITY
14 NEEDLEZ
15 I BELIEVE IN ME
16 pulse_
17 F.A.K.E.
18 FAREWELL

EN1
01 FROZEN
02 MARROW
03 enemy
04 MOON

EN2
01 CREATURE

 

明徳氏復帰後初のlynch.関西公演。

lynch.のライブに行くのはTOUR'17 「THE SINNER STRIKES BACK」ぶり。
5人体制のlynch.を観るのは初めての経験だ。


ツアー名に違わず、「AVANGARDE」収録曲を中心に畳み掛ける。
中盤に過去曲も配置しながらも、非常にバランスの良いセットリスト。
MCで葉月氏も触れていたが、やはり「AVANGARDE」収録曲はライブ映えする。
「GALLOWS」以降、よりシンプルに、より尖った音になり続けているように感じられた。


アンコール一発目、「ツアー各公演ごとにレア曲を披露する」との触れ込み通り「FROZEN」。
収録アルバム「INFERIORITY COMPLEX」は初めて聴いたlynch.のアルバム。

なかでもこの曲はその当時からずっと好きな一曲だ。
冷たい質感の楽器隊。内に秘めた激情を放つボーカル。
炎を宿した氷のように、ゆっくりと、だが確実に溶き解されていく。いつしか、こちらの胸にも。
この曲にも顕著だが、lynch.のカラーを決定づけているのは悠介氏のギターによるものが大きい。
繊細で粒の揃ったクリーントーン
煌めくような叙情性は、どこかポストロックやシューゲイザーに通じるものがある。

 

復帰後初ツアー。
メンバーの復帰自体、賛否両論あるだろうことは重々承知している。
そして、それが答えの出せる問題ではないであろうことも。
しかし、完全体となったlynch.のステージは広々としていて、なにか暖かいものを感じた。
罪人の泥を被る未来は、容易に想像できただろう。

にもかかわらず、5人に戻るためのゆるぎない道筋を用意し、前に進み続ける。
それを彼らが選択するならば、少なくとも私は彼らの後を追いたい。
血は偽れない。彼らも、そしてきっと我々も。


血に塗れた激情を、鮮やかに高らかに謳い上げる。
リベンジは終わらないだろう。
夢のような現実を、再び勝ち取るその日まで。
新天地の輝きを手にするその日まで。

 

 

 


「FROZENやってくれたら涙の雨で水死する」ってライブ当日の朝に言ってたら実現しちゃって驚きを通り越して笑うしかなかった