夢想家の日曜日

化粧した男達に胸を鷲づかみにされてしまった

“poison excl.” ~gibkiy gibkiy gibkiy vs Merry Go Round Respects~【岡崎公演編】

“poison excl.” ~gibkiy gibkiy gibkiy vs Merry Go Round Respects~
2018年2月24日 岡崎 CAM HALL

 

gibkiy gibkiy gibkiy
Vo. kazuma (ex.Merry Go Round)
Gt. aiedeadmanthe studs、the god and death stars、THE MADCAP LAUGHS、KEEL)
Ba. kazu(ex.蜉蝣)
Dr. sakura(ZIGZORayflower / ex.L'Arc〜en〜Ciel)


01 無中無
02 血と宙の完結
03 suspend
04 だらりと垂れる
05 愛という、変態
06 告白
07 箍を外す場合、穴に群れる具合
08 淫乱分子
09 脳内に

 

Merry Go Round Respects
Vo. kazuma(ex.Merry Go Round)
Gt. aiedeadmanthe studs、the god and death stars、THE MADCAP LAUGHS、KEEL)
Gt. ミヤ(MUCC
Ba. kazu(ex.蜉蝣)
Dr. sakura(ZIGZORayflower / ex.L'Arc〜en〜Ciel)

 

SE 「Echolalia」/  DEAD CAN DANCE か?
01 毒蟲
02 注文の多い料理店
03 SUICIDE DANCE
04 実験体
05 月と、黒猫と、猫アレルギーの君
06 ラ・リ・ル・レ・ロ
07 Hair of the Dog
08 G.O.D
09 DESSERT
10 ノイローゼ
11 桜の満開の木の下で

 

 

poison excl. 大阪公演を観た夜のことだ。
Merry Go Round Respectsを猛烈にもう一度観たくなってしまった。

気づけば私はその場で現地への行き方、予算や予定の算段を立て、翌日には岡崎行きのチケットを手にしていた。

という訳で迎えた岡崎公演当日。

 


gibkiy gibkiy gibkiyのステージの幕が上がる。


1曲目「無中無」のイントロ、曲を象徴するドロドロとしたリフに絡みつくkazuma氏の咆哮。
ほとんどグロウルボイスと呼んでも良いであろう声が音を切り裂いてゆく。

ひとつの声が呼び寄せる鮮烈な変貌。
こちらの思い描いた姿を軽々と裏切ってくるところに、このバンドがこのバンドたる所以を感じさせられた。 

中盤、「愛という、変態」からの「告白」。

怨念、執念、愛とはかくも深淵なものなのか。愛はまさに呪いだ。

観るものの感情を締め上げ、浸食してゆく。
呪いの杭が何本も打ち込まれるように、kazuma氏の歌う愛が全身に刻み付けられる。

そして終盤、「淫乱分子」。
Merry Go Roundの「ザクロ色の月と狂った恋の旋律」や「君は蜜より甘く」に並ぶ、いわば「子守唄枠」がこの「淫乱分子」ではないかと私は思っている。
慈愛さえ感じさせる音に身を委ね、恍惚とする時間。
曲のアウトロ、ステージの幕切れを予感する端から流れるように始まる「脳内に」のイントロ。おいあいえ

もう一度言う。gibkiy gibkiy gibkiyに予定調和は通じない。こちらの予想を軽々と裏切ってくるバンドなのだ。

 「脳内に」ラスト恒例のセッションパートでは、kazuma氏がaie氏のギターを弾き、aie氏がエフェクターとワウペダルでその音色を弄るという場面も。
即興性が導く自由さは、終わりとともに新たな可能性を予感させた。だからsukekiyoと対バンしてくれとあれほど

 

各パートが渾然一体となり、有機的に繋がることで変貌していく。
グロテスクさの中で、ときに生を称揚するかのように愛を奏でるその姿には、まさに「生き生きとした」という言葉がよく似合う。
得体の知れない怪物が水底で蠢く静かで大きな湖を思わせる、安らぎと恐怖、恍惚と切望が交錯する時間であった。

  

 

そしてついにMerry Go Round Respects

やはり一度観ていると身体に染み付くものがある。
Merry Go Roundが存在していた当時のライブであるかのように、無心に頭を振り曲を楽しむことができた。SUICIDE DANCEめっちゃ楽しい…

 曲の印象や感想は大阪公演時から大きな変化はないが、特筆すべきは「桜の満開の木の下で」だ。
当ブログでも時折触れているが、aie氏のギターは少し聴いただけで彼のものとわかる音をしている。俗に間瀬感っていうんで是非覚えて帰ってください
今夜の「桜の満開の木の下で」ではそれが遺憾無く発揮されていた。前回あんな間瀬感マシマシでしたっけ・・・。
おそらく弾いているフレーズ自体は原曲と大差ない(違ったらごめんなさい)が、出音が完全に間瀬感。
ミヤ氏が中心に加えていた現代的アレンジといい、Merry Go Roundの音源とは違ったパフォーマンスが観られるのが意義深い。

オリジナルでもなく、コピーバンドの範疇にもとどまらない特殊性。

あくまで彼らはMerry Go Round Respectsなのであった。

 

Merry Go Roundについて語られる際、よく引き合いに出されるワードが「名古屋系」である。
Merry Go Roundだけでなく、数多のバンドとバンドマンを育んだ名古屋、ひいては愛知という地への憧れというのは多くの名古屋系愛好家たちが持っていることと思う。
2018年の今日、彼の地で彼らと邂逅できた喜びを噛み締めながら、今後の活動に期待を寄せることとしよう。

 

 

 

あいえがギター弾いてる姿を観るだけで安心するのってあいえのギターを信用しまくってるからなんだなって気づいてしまった〜〜そりゃああれだけ格好良かったら去年の私も気になっちゃうよね、お前の感性は正しい