夢想家の日曜日

化粧した男達に胸を鷲づかみにされてしまった

DECAYS LIVE TOUR 2017 Who gives birth to the Cero Cielo?

DECAYS LIVE TOUR 2017 Who gives birth to the Cero Cielo?

2017年12月16日 OSAKA BRONZE

セットリスト

SE
01 mutate
02 シークレットモード
03 Imprisonment Leaving
04 Where are you going?
05 NOVA SPIRAL
06 綺麗な指
07 beautiful
08 Aesthetics of the transgression
09 Same sort hatred
10 Red tide
11 Vagabond
12 Masked Ball (feat. Do As Infinity)
13 愛と哀を遺さず… <Baby who wanders Ver.>
14 D/D
15 Rana

EN
01 Shake Hip Doll
02 HELLO! NEW I
03 Zero Paradise

 

2017年10月某日に第3期DECAYS始動が発表されたとき、あまりの驚きに大学図書館のトイレで変な声を出してしまった。しかも半ケツで。華の女子大生じゃないのかお前は。

アー写に何か見覚えのある男がいるなと思ったがまあ気のせいかなと思った。
オフィシャルサイトを確認した。
気のせいではなかった。

「オイオイオイ間瀬大おるやんけ!!!!!!」

話は8月のgibkiy gibkiy gibkiyのライブのときに遡る。
間瀬大 a.k.a. aie氏のことは当然知っていたしgibkiyはもちろん前身のhighfashionparalyze、それにdeadmanも聴いていた。
しかし、ライブで観ると怨念さえ感じさせる音像の中で飄々と佇む姿、そしてギタープレイに一発でやられてしまった。オタクはガチ恋(笑)しがち

それ以来、一部界隈で言われるところの間瀬感をバチバチに求めていたところにこの報せである。
もちろんDECAYSが久々に活動するのも楽しみだが、もうそれ以上に私が宇宙一愛するバンドであるところのDIR EN GREYのギタリストDie氏と私が今最高に推しているギタリストであるところのaie氏が同じバンドで演奏するということへの胸の高鳴りがヤヴァイ

そんな訳で今回のライブへの期待値は並々ならぬものだった。
しかし正直私の中の永野が「Dieよっりぃ〜〜普通にぃ〜〜間瀬大がっ好きぃ〜〜!!!!!!」と叫びまくっていたのも事実だ。堕威虜の皆さんすみません

まあそんな感覚とは裏腹に実際ライブを観終わった後だと「何を言ってるか分からないと思うがほぼほぼ間瀬目当てで行ったら堕威に完堕ちしましたほんとうにどうもありがとうございましたなにあのうつくしくてかわいいいきもの…すき…」「なんかもうほんとに幸福感がヤヴァイ」「世界で最も愛するバンドたるDIR EN GREYのギタリスト(すき)と私的今最もアツいギタリスト(すき)が向かい合ってギター弾いてるとか夢じゃないか疑いすぎて5000兆見した」「ごめんほんとに好きにならざるを得ない、貢がせてくれ 第3期DECAYS最高でーす!!!!!(広島カープ」「もうさ、ぁぃぇっていう最高のギタリストをチャンダイが褒めてくれてるって事実だけで尊さ5000兆点ですわ」というような感想しか浮かばなかったしMCがかわいいとかギター弾きながら仰け反るいつものアレもさることながらギター抱いてるところが死ぬほどエロいとか林祐介中村中に逃げられたとか自分から歌を取るとギターと顔しか残らないと公言しても嫌味にならない42歳マジ42歳とか色々通り越してDieが米倉涼子になってたとかそんな話は別のバンギャ諸氏が散々言ってるんでTwitterでも見てください。


ここからは第3期DECAYSの話をしよう。

第1期DECAYSはTHE NOVEMBERSの小林祐介氏が参加してたこともあり第2期や第3期に比べるとシューゲイザー風味が強かったように思う。小林祐介氏の歌い方耽美で好き
一方で方向性がまだ固まっていない側面もあった。

第2期DECAYSは中村中氏とAyasa氏が加わり一気に華々しい印象が加わった。
この時期に発売されたアルバム「Baby who wanders」は「耳から入れる合法ドラッグ」「ブレイクダウンがなくても人類は幸せになれる」との名言が(私の中で)次々飛び出した名盤である。
サウンド面では、ポップな曲もありながら、DIR EN GREYにおけるDie曲を思わせる頽廃さや耽美さのある曲もあるという方向性が確立された。
ギターのフレーズに着目すれば、カッティングなどに代表される「堕威感」とでも呼ぶべき特色が一層強まった。
しかし、ボーカル面では中村中氏にかなり依存していたのも事実だ。ていうか中村中が上手すぎるしBaby who wandersが名盤なの8割中村中のおかげまである

第3期DECAYSはまだ4曲しか発表されていないが、音源内という意味では、第2期と比べるとサウンド面では大きな変化はないように思う。
ただ間瀬感が薄いのでそこは今後に期待ですね


そこで第3期DECAYS一発目のライブである。

間瀬大のいるDECAYS」を観たくて来た人間としては正直「もうちょい間瀬感マシマシにしてくれや」という思いはある。
PA的な問題の話になるが、1曲目「mutate」のaie氏のボーカルソロパートが控えめだったし、全体的にハモりパートはそこそこ間瀬の声が前に出てたのにソロパートになると小さめかなという印象があった。実は第3期DECAYSで間瀬の声初めて聴いたんですけど歌い方も声も荒い感じがして最高に好みだったんでそこは少し残念ですね
加えて、「Masked Ball (feat. Do As Infinity)」「 愛と哀を遺さず… <Baby who wanders Ver.>」において伴都美子氏、中村中氏の声を同期で流していたのは疑問が残る。前者は権利の関係があるのだと思うが(実際それが理由でライブでの披露はないかと思っていた)、後者は「えっそれ流しちゃったら第3期DECAYSで演る意味よ」としか思えなかった。
ただ、Die氏が歌う割合が増えたせいか、aie氏がバッキング含めギターパートを弾く割合が結構多めになっており、そのおかげで「堕威感溢れるフレーズを弾く間瀬大」が見られたのはかなり嬉しい。
フレーズも間瀬感寄りにアレンジしているようで、「beautiful」のイントロで間瀬感溢れるフレーズを弾いた後に堕威感溢れるカッティングを披露し、アウトロではDie氏と2人の掛け合いで再び間瀬感溢れるプレイをしていたのは胸熱だった。

Die氏はESP SNAPPER-AS Die CUSTOMを使用。(ちなみにaie氏はgibkiy観たときと多分同じテレキャスだった)勝手にシグネイチャー使ってるものだと思ってたんで驚いた。
ギタープレイは前述の通り、思ったより控えめ。
ボーカルとしては技術的に優れているとは言えないし歌詞が飛ぶ場面もあった。
しかし声と歌い方が良いので安定性さえ身につければ最強だと思う。歌詞一つ一つのフレーズをしっかり発話しているから言葉を発してる感じが凄く強くてすき
歌い方は曲の発表時期によって小林祐介氏、中村中氏に寄せていっている部分が多く、まだ本人の中でも軸が決まっていないのかなと思わせる。
今回、初めてDECAYSのライブを観て、以前と比べ男臭さが増したにもかかわらず「チャンダイ女になったな」という感想が浮かんだ。

林祐介氏しかり中村中氏しかり、「女」を思わせる妖艶さのあるボーカリストツインボーカルを執ってきたDie氏が、間瀬大という男臭さの強いバンドマンと組むことで、逆にDie氏本人の妖艶さが強調されているように感じられる。

MCでDie氏も口にしていたように、第3期DECAYSを紐解くキーワードは「バンド感」ではないだろうか。男臭さに加わったひとさじの妖艶さ、それが第3期DECAYSの形なのかもしれない。


とにもかくにも、これからどう変化していくか目が離せない。